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谷川俊太郎の代表作スイミーの世界に深く潜る

レオ=レオニによる象徴的な絵本「スイミー」は、困難を乗り越える力と絆を描いています。この物語は、1963年に初めてアメリカで出版され、その後、詩人であり評論家でもある谷川俊太郎による訳で、1969年に日本で出版されました。そして、1977年から日本の小学校2年生向けの教科書に掲載されるようになりました。この記事では、その物語の魅力と教育的価値について深く掘り下げています。スイミーの物語は、私たちが困難に立ち向かう勇気と、新しいものに対する好奇心を刺激します。それは、海の底の美しいクラゲだけでなく、私たち自身の心の中にも存在するのです。
谷川俊太郎代表作:スイミー




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谷川俊太郎代表作 スイミーのあらすじを紐解く

スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし
広い海のどこかに、お互いを見分けることができないほど似た赤い小魚達が暮らしていました。
その中にただ一匹、カラス貝のように真っ黒な姿をした魚、スイミーがいました。

ある日、急に襲い来る大きなマグロによって、仲間の小魚達は全て飲み込まれてしまいます。
ただ一人その場を逃れたスイミーは恐怖と孤独に震え、深い海をさまよいます。

しかし、その海の世界は暗闇だけではありませんでした。
見たことのない美しい海洋生物や奇妙で魅力的な現象が、
スイミーに新たな活力と楽しみを与えます。

ある日、岩陰で一群の赤い小魚達を見つけるスイミー。
これまで見てきた絶景を彼らと共有したいと願いますが、
彼らは大きな魚の脅威から身を守るために永遠に岩陰から出てこないと言います。
スイミーはこの状況を何とか変えたいと腐心します。

そして、彼らが大きな一つの魚に見えるように並ぶことを提案。
その提案に賛同した赤い小魚達と共に、
見事に大魚の形を作り上げて、海を堂々と泳ぐことができるようになります。

それ以来、スイミーと赤い小魚達は、美しい海を自由に探検し、
共に楽しく生活を謳歌することができました。

これが、スイミーと赤い小魚達の物語であり、友情と知恵、そして団結の力がもたらす奇跡の物語です。

 

谷川俊太郎の代表作『スイミー』から学ぶ、本当に伝えたいメッセージとは?

『スイミー』を久しぶりに読み返してみて、
最初に浮かんだのは仲間たちと力をあわせて大きな魚を追い払ったラストシーンでした。
冷たい水の中を、 昼間が輝いている光の中を、 みんなで泳ぎ、大きな魚を追い払ったのです。

これは『スイミー』からの引用です。

この最後のシーンは、多くの人々が印象に残る場面だと思います。
仲間と協力して大きな魚を装って、広い世界に向かって行くスイミーとその仲間たち。
その「協力」や「仲間」とのつながりを大切にする姿が心に響きます。

その「仲間との協力」という要素は、確かにスイミーの大切なメッセージの一つです。
しかし、「協力」は結果としての「目標」ではなく、「手段」であり、
その「目標」こそがスイミーの真のテーマだと私は感じています。

スイミーが仲間と協力をする理由は、
「みんなに素晴らしい世界を知ってもらいたい」という気持ちからです。
スイミーは大切な仲間を失い、落ち込んでいました。
しかし、彼を救ったのは、「素晴らしいもの」がいっぱいの、広い海でした。

『スイミー』に作者のレオ・レオニが一番多くのページを割いて描いているのが、
その海の素晴らしさです。

スイミーは、その「素晴らしい海」を仲間たちにも見せてあげたくて、
共に行動するようにと提案します。

「出てきて、一緒に遊ぼう。素敵なものがたくさんあるよ」
「だめだよ」と、小さな赤い魚たちは答えました。

「大きな魚に食べられてしまうからだよ」
「でも、ずっとそこにじっとしているわけにはいかないよ。何か考えなきゃ」

これも『スイミー』からの引用です。
なぜ、「じっとしているわけにはいかない」のでしょうか?
スイミー以外の赤い魚たちは、岩陰に隠れて、そこで生活していました。

はっきり言って、隠れていれば、大きな魚に食べられる心配はないのです。
スイミーはそれを一番よく理解しています。
なぜなら彼は、兄弟たちが全部マグロに食べられてしまった体験を持っていたからです。

それにもかかわらず、スイミーは小さな赤い魚たちに言いました。
「外に出て、一緒に遊ぼう!」 確かに、外に出なければ、大きな魚に食べられることはないかもしれません。

でも、それはすばらしい世界の知らないままだよ。
あなたたちはそれで本当に幸せだと思うかい?
スイミーは、仲間たちに美しい世界を見せて、
「生きていることの素晴らしさや意義」を実感してもらいたかったのです。

谷川俊太郎の代表作スイミーのあらすじと私の深い感想:子供の冒険心に火をつける絵本

「スイミー」という物語は、本当に魅力的です。
この物語はよく知られていますが、初めての方は驚かれるかもしれません。
なにせ、初めは主人公であるスイミーが危険な海に対して心底怯えているからです。

しかし、物語が進むにつれて、彼はだんだんと勇気を持つようになります。
その過程で彼が目にする海の生物たちはみんな悪者ではありません。
それら海の生物の中には、
美しい大きなエビや、輝くような色彩を放つクラゲなど、素晴らしい生き物たちが存在しています。
この物語は大人にとっては、スイミーがリーダーシップを発揮してマグロを追い払うような場面に焦点が合います。

しかし、子供たちはそうではありません。
彼らは海の探検家のようにスイミーと一緒に海を冒険しているという感覚を大切にしています。
絵本を通じて、子供たちはスイミーが海の中をどんどんと泳ぎ出し、
自分の恐怖を乗り越えていく様子を一緒に体験します。

「スイミーすごいね」「クラゲ、きれいだね」
と子供と会話しながらこの絵本を読み、彼らと一緒にスイミーの勇敢さを称えました。
「スイミー、かっこいいね!」と心から子供たちと一緒に言いました。
しかし、残念なことに教科書にはスイミーの絵本の全ての場面が収録されていません。

そのため、ぜひ学校の図書室や地元の図書館で手に入るスイミーの絵本を子供と一緒に見てみてください。
子供の素直な感想や驚くべき洞察力を発見できることでしょう。
この絵本は、単なる子供向けの物語以上のものです。
スイミーの物語は、私たちが困難に立ち向かう勇氣と、新しいものに対する好奇心を刺激します。
それは、海の底の美しいクラゲだけでなく、私たち自身の心の中にも存在するのです。

谷川俊太郎の代表作“スイミーの旅:あらすじの魅力的な書き方”

スイミーは、赤い魚たちの中で一匹だけ黒い色をした魚です。
ある日、仲間は全てマグロに食べられてしまい、スイミーは一人だけの旅に出ます。

彼は見たこともない魚たちと出会い、見えない糸で引っ張られているように感じます。
この糸は、引っ張る、つなぐ、くくる、結ぶ、吊るす、もつれるという役割を持っています。
つまり、「つながり」を表す言葉です。

物語は、「~みたいな」という比喩を多用します。
例えば、「桃色の屋敷みたいな磯銀杏」
「ドロップみたいな岩から生えてる、昆布や若布の林」
などです。これが、ただ、「磯銀杏」「岩から生えてる昆布や若布」
という文章だったとしたら、どうでしょう。

大きな魚に食べられることを怖がる赤い魚の仲間に対し、
スイミーは「みんな、一緒に泳ぐんだ。海で一番大きな魚のふりをして!」と提案します。
弱いものが生きていくためには、群れを作るしかないのでしょうか。

ライオンや、クジラ、ネズミ、犬、ネコ、
そして人間の社会というものについて、考えてみましょう。
魚たちが、一匹の大きな魚のふりをするということは、
ある意味では、スイミーの言うなりになるということにはならないでしょうか。
一匹一匹の赤い魚たちの考えや思いというものを、生かすことができるでしょうか。

あるいは、もし、スイミーが間違った考えを持ったとしたら、
それに対して「やめたほうがいい」と言える魚がいるでしょうか。
また、大きな魚の一部になったような赤い魚たちが、どうやってスイミー
の命令が、正しいかどうかを、判断することができるのでしょうか。

持ち場を守ること。集団の中では、必ず、それぞれの持ち場というものがあります。
クラスでも、家でも、会社でもそうです。
例えば・あなたは、クラスでどのような持ち場にいるでしょうか。
先生や、クラス委員長はどうでしょう。
また、目的によっても持ち場は変わってきますよね。

勉強のとき、遠足のとき、休み時間に遊ぶとき、
ケンカをするときなど、目的に応じてリーダーになったり、
やたらめったうとしたり、逆に、急に大人しくなってしまったりと、
持ち場は変わっていくものです。

谷川俊太郎の代表作「スイミー」- 小学校の教科書で長年愛され続けるレオ=レオニの名作

スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし
「スイミー」とは、レオ=レオニによる象徴的な絵本作品です。
彼は1910年にオランダで生まれ、追求心と探究性の高いクリエイターとして名を馳せました。
しかし彼が一世を風靡したのは、
彼の創作した鮮やかで象徴的な絵本作品のお陰であり、
その中でも特に「スイミー」は広く知られています。

「スイミー」は、1963年に初めてアメリカ合衆国で発行されました。
この物語は、絆と友情、そして個々の力を集めて直面する困難を克服する力について述べています。
困難な状況に直面したときでも、一緒になって取り組むことの価値を象徴しています。

日本では、詩人で且つ評論家としても著名な谷川俊太郎による訳で、
1969年に初めて日本の読者と出会いました。

そして、「スイミー」は教育的な価値にも認められ、
1977年から日本の小学校2年生向けの教科書(光村図書出版)に掲載されるようになりました。
教科書で使われることにより、「スイミー」はそのメッセージを
さらに多くの人々、特に子どもたちに伝える可能性を拓きました。

長い時間をかけて多くの子供たちに読まれることで、
「スイミー」の物語は日本の教育文化の一部となっています。
通常、教科書に掲載される作品は、その教育的な価値、物語の教訓、
そして子供たちに伝えるべき大切なメッセージを含んだものが選ばれます。

「スイミー」が選ばれたのも、そのような理由からです。
レオニ自身が手掛けたあたたかくて鮮やかな挿絵は、
絵本と教科書の両方で使われており、物語の感動的なメッセージをさらに深く強調しています。

美しい絵と共に、子供たちは「スイミー」から友情、絆、協調性といった価値を学び、
その教訓を自身の人生に活かしていくことでしょう。
「スイミー」は、個々の力を結集したときの可能性を教えてくれ、
一人ひとりが持つ力の大切さと、その力を集めたときに生まれる力を象徴しています。

「スイミー」はいじめの物語?常識を覆す真の物語解釈

「スイミー」は、レオ=レオニ作の絵本で、
長年にわたり国語教育の一環として多くの子どもたちに読まれてきました。

しかし、時折、その本当のメッセージが誤って解釈されてしまうことがあります。
特に、「いじめられっ子が逆転する話」という見方をする学生が少なくないということが、
国語科教育法の講義で明らかになりました。

しかし、「いじめられっ子」の物語という基本設定は「スイミー」には存在しません。
スイミーは、仲間たちと楽しく共に暮らしていることが作品から読み取れるからです。

それでは、なぜこのような誤解が生まれるのでしょうか。
それは、スイミーが他の魚たちとは異なる容姿を持つことから、
「違い」をすぐさま「いじめ」に結びつける
一般的な思考パターン、あるいは「みんなが違って、それぞれがいい」
という読解指導が一因として考えられます。

この誤読を克服するためには、まず物語をじっくりと読み直すことが必要となります。
具体的な事象や描写を丁寧に読み、理解し直すことで、物語の真意を捉え直すことができます。
そして、一緒に本を読む仲間たちと議論することで、
同じ物語でも様々な立場や視点があることを理解し、自分だけの解釈に囚われない読み方を身につけます。

物語の読みには正解がないと言われますが、誤読は存在します。
しかし、それは何かを間違えることではなく、新たな視点を発見する機会でもあります。
誤読から派生する意見や想像は、教室を一層活発にし、読みの授業を更に面白くします。

最も大切なことは、物語を読むとはどういうことなのか、
すなわち、「読む」という行為自体の本質について、自分なりに考えてみることです。
物語は、
作者が送り出したメッセージを読者に伝えるだけでなく、
読者自身が物語から何を学び、どのように感じるかによって、
その価値が変わるからです。物語の醍醐味を見逃さないように、
我々は「スイミー」を丹念に読み、その背後にある深いメッセージを理解するべきです。

スイミーを読んで元気をもらう。訳はあの谷川俊太郎の絵本。(スイミー)

 

(ぼくのブックウーマン),ヘザー ヘンソン,デイビッド スモール,藤原 宏之|何かをやる気にさせるきっかけをもらえる絵本。

ぶっくうーまん36




絵本のサブスク


子供の頃、アルフレッドは逆上がりが大の苦手
でした。何回やっても、友達みたいにクルッと
うまく回れないのです。いつも、お尻からズドンッ
っと落ちてしまっていました。

そんな時、逆上がりのとてもうまい友人が一言、
「右手と左手をそれぞれもち方を逆にしてやってみな!」
と言ってくれたのです。

素直に、その言葉を聞いてやってみると、
あれだけできなかった逆上がりが一回でできるように
なってしまったのです。今考えると、できるように
なるまでの練習量は、ある程度やっていたのであとは
何かのきっかけだけだったんでしょうね。

みなさんにも、そんな経験はありませんか?

できないことができるようになる喜びって
誰でも少しぐらいは味わったことがあると思います。

そんな何かができるようになるきっかけを与えてくれる
ような本がこちらの「ぼくのブックウーマン」です。

いまから約80年ほど前のアメリカケンタッキー州での
お話です。家の近くに学校もお店も図書館もない、
つまり教育そのものがないような場所です。
そんな辺鄙な場所に馬一頭と女性の体ひとつで、無料の
本の貸し出しをしてくれる女性図書館員とカルという
少年の物語です。カルは高い山の上に住んでいるので
学校へ通うこともできず、本も読めません、そこにある日
馬に乗った女性がカルの家に現れます。

読んだ後、勇気と新しい何かをやれるきっかけを掴めると
思いますよ。ちょっと落ち込んでいる時なんかにも
効果があるように思います。

アルフレッドからのヒント;努力さえ常に忘れていなければ、成功へのきっかけは
周辺に転がっているのかもしれませんよ!

この記事のまとめ

  • 子供の頃アルフレッドは逆上がりが苦手だった
  • 友達のアドバイスで手の持ち方を逆にすると一回で成功
  • 練習量はあったがきっかけが必要だった
  • できないことができるようになる喜びを多くの人が経験
  • 「ぼくのブックウーマン」はそんなきっかけを与える本
  • 約80年前のアメリカケンタッキー州が舞台
  • 学校も図書館もない辺鄙な場所での話
  • 主人公は本を読めない少年カル
  • 馬に乗った女性図書館員が無料で本を貸し出す
  • 読んだ後に勇気と新しいことへのきっかけを得られる
  • 落ち込んでいる時にも効果的

不思議の国のアリス症候群と寝る前の症状についてのあれこれ