ピタゴラスイッチはまるで催眠術のようだ
ピタゴラスイッチはご存知でしょうか?
そう、教育テレビで今も放送されている、教育番組なんだか?
そうでないのか?とても微妙な独自路線を走りつづけている番組です。
でも、そのどれも内容がわれわれの内面の深いところに
訴えかけてやまないという感じの映像や音楽がビシビシと
こちらに伝わってきます。
実は、このテレビ番組の仕掛け人は元CMクリエイターの
佐藤雅彦(さとうまさひこ)さんなんです。CMクリエイター時代には、 ポリンキーのCMとか、スコーンのCMなんかで有名になっていた人です。
わかる人なら… 「ポリンキーポリンキーおいしさの秘密はね…」って ので思い出しませんか?
広告評論家には、催眠術でもかけているように人間に訴えかけて
くるので、老若男女問わず、誰でにでもその広告には効果が
あったと言われています。
がたんごとんがたんごとんの安西水丸さんも広告クリエイター出身
確かに、ピタゴラスイッチの番組冒頭に出てくる、あのからくり
ドミノのようなものって、誰がどんな時にやってもめちゃくちゃ
はまるし、面白いですもんね。あと、アルゴリズム体操もきちんと アルゴリズムになっていて見ているだけでその完成された形に魅了 されてしまいます。
アルフレッドも、あのピタゴラスイッチっと歌と曲が流れると
今日はどんなのかな?っとついつい見入ってしまいます。
本当に不思議な魅力を持った番組だと思います。
おそらく、そういうことを最初から意図して佐藤雅彦さんは
作っている(設計している)のだと思います。
で、今回紹介する、絵本の世界では、もはや殿堂入りにもなりつつある この、『がたんごとんがたんごとん』も、その部類に入るのではないのかと アルフレッドは思っています。
赤ちゃんや子供が最初に覚える、繰り返しの音のリズムとしても
丁度いい、『がたんごとんがたんごとん』って、体内の心臓音ともリンク してるのかもしれませんよね。心臓は、『ドクンドクン』ですが。
この絵本を作ったのも、すでに亡くなってしまいましたが、
元広告クリエイターの安西水丸さんなんです。
お話らしいお話もない、ただ、おもちゃの機関車が、がたんごとんがたんごとん と荷物を載せながら走っている、でも、子供に読み聞かせしてやると わかるのですが、とにかく食いつきが半端なくいいんです。
言葉がわからいうちから、食いついてきます。
老若男女に心地よい、不思議な音、「がたんごとんがたんごとん」
大人も、実は、読み聞かせしてあげると、とても気持ちがいいのが わかると思います。ただ、目で流して読むのではなく、本当に声に出して 読んでみると、その心地よさ具合がとてもよくわかると思います。
がたんごとんがたんごとん… ちょっと不思議ですが、何かの暗示 みたいでいて、なんだか心臓の鼓動音のようでもあり、神秘的な響き… 老若男女を問わず、心地良いのではないでしょうか?
実は、この作品には、次回作があったのですよ。
それが、『がたんごとんがたんごとんざぶんざぶん』です。
なにが変わったということの変化もありませんが、安西水丸さんが がたんごとんに匹敵するのが、ざぶんざぶんだったのでしょうね。
これもまたこれで、心地よさが響きます。
誰もいない一人の時にでも、誰にも聞かれない場所でがたんごとんがたんごとん と読んでみてください。きっと、心が休まると思います。
そんな自浄作用にも使えるような絵本ではないのかと思います。
それにしても、『がたんごとんがたんごとん』不思議です。
ヒント:通勤電車のレールを走る音もいずれ、がたんごとんがたんごとんと聞こえてくるかもしれませんよ。
